人間の体の大部分は酸素、炭素、水素、窒素の4つの主要元素で構成されていますが、それ以外の元素を総称してミネラルと呼びます。
ミネラルは人間が生きるために必要な五大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)の一つですが、身体の機能の維持や調節に欠かせない必須ミネラル以外に、体内に微量蓄積するだけで健康障害を引き起こす有害ミネラルがあります。
必須ミネラルには、主要ミネラルと呼ばれるカルシウムやマグネシウム、ナトリウム、カリウム、リン、クロール、硫黄の7種以外に、鉄、亜鉛、銅をはじめ60種類以上の微量ミネラルが含まれます。
有害ミネラルには、主に下記「検査項目」に含まれるカドミウム、水銀、鉛、ヒ素、ベリリウム、アルミニウムなどの元素があり、それぞれ体内に過剰に蓄積することで下記「関連する健康障害」にあるような様々な症状・疾患を来します。
これらのミネラルは体内で相互に調整されており、例えば、必須ミネラルが不足し有害ミネラルが過剰となると、本来必須ミネラルが作用するべきところに有害ミネラルが居座ってしまい、正常な代謝を阻害してしまいます。反対に、必須ミネラルが体内に必要量存在することで有害ミネラルの体外排出を後押しすることにつながります。ただし、必須ミネラルといっても、元々必要とされている量が微量であるために、比較的わずかに過剰となっても健康障害を起こすことがあるので必須ミネラルの過剰摂取にも注意が必要です。
ただ、今の日本は、偏食や野菜の栄養価の低下、ストレスなどによる体内栄養素の消耗、食品に含まれる添加物などから必須ミネラルが不足しやすく、環境毒素の暴露による影響などから有害ミネラルが蓄積しやすい状態にあります。
このように必須ミネラルの不足や有害ミネラルの蓄積が下記のような健康障害に関与すると言われています。こうした必須ミネラルの不足や有害ミネラルの蓄積を数値化して体内のミネラルバランスを評価する方法が毛髪ミネラル検査です。
この検査は、血液検査や尿検査では困難な微量ミネラルの長期間の蓄積具合を検知することができるため、症状・疾患がある人はもちろん病気の予防や健康管理にも役に立ちます。また、少量の毛髪で検査するため、痛みがなく手軽に採取することが可能でることも利点の一つです。
関連する健康障害
◆症状
易疲労感、倦怠感、不眠、耳鳴り、めまい、頭痛、肩こり、筋肉痛、関節痛、眼瞼痙攣(目の周りのピクピク)、こむら返り、筋力低下、脱力感、目の疲れ、食欲不振、物忘れ、手足の冷え・しびれ、口内炎、味覚障害、嗅覚障害、聴覚障害、視力低下、夜盲、白髪、脱毛、動悸、不整脈、嘔気、嘔吐、下痢、便秘、消化不良、免疫力低下、むくみ、肌荒れ、爪の異常、性欲低下、不妊、月経困難、歯肉炎、歯肉出血、イライラ感、不安感、無気力、抑うつ気分、集中力・思考力・判断力低下など
◆疾患
発達障害(自閉症スペクトラム、ADHDなど)、チック障害、慢性疲労症候群、うつ病、神経症(不安障害、パニック障害など)、甲状腺機能異常、副甲状腺機能異常、貧血、PMS、脳梗塞、心筋梗塞、心不全、高血圧症、低血圧症、糖尿病、高脂血症、骨粗しょう症、くる病、皮膚炎、アレルギー、リウマチ、肝機能障害、肝障害、腎障害など
検査項目
検査費用
毛髪ミネラル検査は栄養療法の検査であり、自費(保険外)診療となります。
そのため診察にはトータルで、
【 診察料(初診料 or 再診料 ) + 検査料金 + 検査後指導料 】
がかかりますのでご了承下さい。
詳しい料金内容はこちらを
検査結果サンプル
検査結果がでたら
ミネラルの過不足や有害ミネラルの蓄積を毛髪ミネラル検査で確認し、異常値の項目を中心に、症状や基礎疾患との関連性を追求し根本原因を探っていきます。その過程で、腸内環境を改善するためのアプローチや不足している栄養素を至適量まで補充したり、有害重金属や環境中の化学物質などの生体異物の代謝を正常化することで、ホメオスタシス(生体恒常性)を最適化していきます。詳しいプログラム内容はこちらから