漢方治療において、実は一番大事なことは、「病気」にならないライフスタイルを確立することです。そのために必要なのが「養生(ようじょう)」という考え方です。
「養生」とは、体を整えること。つまり、生活に留意して健康の増進を図ること、不調の改善に努めることで、普段の生活の中で自分のもっている自然治癒力を高める方法です。
「養生」といっても、言葉のイメージほど難しいことではなく、
・質のよい睡眠をとる
・起床時間をそろえる
・バランスのとれた食事を摂る
・生活に運動を取り入れる
など、一般的に知られていることがほとんどです。しかし、これら一つ一つの意味と重要性をきちんと理解して実践しているいる人は非常に少ないです。
大切なのは、日ごろから患者自身が自分の主治医となって、自分の体を養生し健康を保つということ。そして、未病の症状を自覚したら、自分の養生法を見直し、不十分なときは早めの漢方治療で健康状態を取り戻すことです。